皆さんは「インド人」と聞いて、どんな姿、顔、服装を思い浮かべますか?
ひげを生やして、ターバンを巻いている姿を想像する方も多いのではないでしょうか。確かにそうしたインド人もいますが、筆者が2年間住んでいるバンガロールでは、ターバンを巻いた人を見かけるのはほんのわずかです。

そもそもインドは14億人の人口を抱える多民族・多宗教国家であり、「インド人」と一言で言っても、民族や宗教によって服装や顔立ち、文化的な背景が大きく異なります。この記事では、インド人の多様な姿について詳しく見ていきます。
1. インド人の宗教と服装の違い
イスラム教徒:まるで中東のような装い
インドは多様な宗教が共存する国ですが、イスラム教徒は総人口の約14%を占め、
約1億7200万人に達します(日本の人口より多い!!)。このため、都市部や地方を問わず、イスラム教徒を目にする機会は多いです。

服装:男性は白い長い衣装(クルタなど)を着ていることが多く、
女性は黒いヒジャブやブルカで頭と体を覆っています。(女性の場合、目しか見えない)イスラム教徒の姿は、中東の服装に近い印象を受けます。ただ、女性の中には、顔を出し、カラフルなヒジャブを着用している人もたくさんいます。
特徴:清潔感のあるひげや、挨拶「アッサラーム・アライクム」が印象的です。
ヒンズー教、キリスト教、仏教の服装
インドの主な宗教であるヒンズー教(人口の約80%)や、キリスト教、仏教の信者たちの服装は、一般的に似通っています。
男性:一般的には、シャツやズボンを着ていることが多いです。
女性:サリーやサルワール・カミーズが日常的に見られます。ただし、サリーは年配の女性はよく着用していますが、若い女性はあまり着ずに、Tシャツ&ジーパン姿が印象的です。(バンガロールでは)
2. ターバンを巻く人々:実は少数派
「インド人といえばターバンを巻いている」というイメージを持つ方も多いかもしれませんが、実際にはターバンを巻くのは主にシク教徒で、インドの人口の約2%に過ぎません。
特徴:
シク教徒の男性は、ターバンを巻き、ひげを伸ばしています。筆者が住むバンガロールでは数えるほどしか見たことがありません。
3. 北東インドの人々:顔立ちは日本人にそっくり
インドの北東部、ナガランド州、マニプール州、ミゾラム州などに住む「北東インド人」と呼ばれる人々は、顔立ちがアジア的で、日本人や韓国人に似ています。筆者も、北東インドのナガランド州出身ではないかと何度も間違われたことがあります。

特徴:
小柄で、肌の色や目の形が東アジア人に近い。文化や言語も独特で、バンガロールに出稼ぎに来ている多くの人が英語を話します。宗教はキリスト教です。
服装:
現代的なファッションをしている人が多い印象です。ただし、お祭りの際は民族衣装を着用します。
4. インドの多様性を理解することの重要性
インドは民族や宗教、地域によって人々の姿や文化が大きく異なる国です。「インド人」という一括りのイメージだけでは、その多様性を十分に理解することは難しいでしょう。
例えば、都市部ではカジュアルな服装の人々が多く見られる一方、地方に行くと伝統的な服装をした人々が日常生活を送っています。このような多様性は、インドを知る上での面白さの一つでもあります。
まとめ
「インド人」と聞いて、ターバンを巻いたひげの男性を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、それはインドの一側面に過ぎないと感じます。宗教や民族、地域によって人々の服装や顔立ちは大きく異なり、その多様性はインドという国をより魅力的なものにしています。
もしインドに興味があるなら、この多様性を肌で感じてみることをおすすめします。
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