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インドでは存在感がない?インドと中国について考える

執筆者の写真: Ryota HatanakaRyota Hatanaka

更新日:1月11日

筆者は大阪出身ですが、大阪や京都では中国人観光客の姿や、中国人向けの看板を頻繁に見かけます。また、筆者が以前働いていたタイでも、中国人観光客や中華系企業の影響力は非常に大きく、街中で中国語が飛び交う場面が日常的でした。

しかし、現在滞在しているインドでは、中国人観光客や中国語の看板を見ることはほとんどありません。一体、両国間で何が起きているのでしょうか?


タイの中華街
タイでは、工業団地を中心に「新しい中華街」が形成されている 写真はタイのチョンブリ県にて(筆者撮影)

1. インドと中国:隣国なのに観光客は少ない?


中国人観光客の存在感が薄いインド


インドと中国は隣り合う国であるにもかかわらず、インドでは中国人観光客を皆無と言っていいほど見かけません。日本やタイで頻繁に見かけた「中国人観光客の団体」や「中国語の看板」とは対照的に、インドではその存在感が薄いのが現状です。

その背景には、両国の政治的な関係が影響していると考えられます。例えば、インド北部のラダック地方では、両国の間で領有権問題が続いており、さらに、インドのアルナーチャル・プラデーシュ州についても、中国は中国固有の領土であると主張しています。これらの要因が両国の観光や経済交流に影響を与えています。


2. 経済的なつながりの違い


タイや東南アジアでの中国の影響力


筆者がタイで働いていた頃、中国からの観光客だけでなく、中国企業の進出も目立っていました。中国資本による大型投資が行われ、中国語を話せるタイ人スタッフも増えていました。もちろん、タイのケースでは華僑の力も大きく働いていると感じます。

バンコクのEV車 BYD
バンコクでよく見かけるBYD  写真はタイのバンコクにて。(筆者撮影)

インドの独自性


インドは、多国籍企業の進出が進む中でも、独自の経済政策をとることが多く、中国企業とのつながりも限定的です。(ただ、携帯電話や電化製品は中華系の会社の力が強いです)

またインド政府は、メイク・イン・インディア政策により、自国の製造業にも力を入れています。

領有権問題に加え、これらの要因もあり、中国が東南アジアで持つような影響力が、インドでは東南アジアほど見られないのかもしれません。


インド国旗


3. 日本人留学生の視点から見るインドと中国


最近、インド留学に来る日本人学生の中には、以前に中国に留学していた経験を持つ人が一定数います。彼らと話してみると、アジアの2つの大国を体験することの意義や違いについて興味深い意見を聞くことができます。

インド留学や中国留学の両方を経験している学生は、アジアの未来を担う架け橋となる存在かもしれません。

同じアジアでも、両国は全く異なる特徴を持つため、両方を体験することで広い視野を持つことができるのは素晴らしいことだと感じます。


4. インドと中国の未来の関係性


インドと中国は、歴史的・地理的なつながりがありながら、政治的・経済的には異なる方向性を持つ国です。しかし、インドは急速に成長するIT産業を持ち、中国は世界の工場と呼ばれる製造業大国です。

インドと中国は、政治的関係が悪く、インド国内で中国人観光客が皆無なことから、経済的なつながりがあまりなさそうに見えますが、バンガロールのナンマメトロ、イエローラインの車両に中国製の車両が採用されたように、つながっているところはつながっています。(先ほど書いたようにインド国内の携帯電話や電化製品も中華系がシェアをとっている)

2024年の10月に印中首脳会談が実施されたように、今後の国際社会において両国が協力していく可能性も考えられます。

どちらもアジアで多くの人口を持つ国であり、今後の両国の動向に個人的には注目しています。


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