
インド留学の食事事情 — 何を食べる?食費はいくら?
毎日カレーなの?辛くない?— インド留学の食事は想像よりずっと多彩です。南インドの朝ごはんから多国籍料理、飲みものの値段まで実勢価格つきで紹介します。
最終更新日: 2026-08-05
結論: 食の選択肢は想像よりずっと多い
「インド留学中は毎日カレーですか?」— これはよくいただく質問です。答えはいいえです。留学先のバンガロールは世界中の企業と人材が集まる国際都市で、南インドのローカル料理はもちろん、韓国料理・中華・イタリアン・日本食、そしてマクドナルドや KFC まで揃っています。
しかも価格は日本と比べて大幅に安い。この記事では、現地で実際に食べられているものを実勢価格つきで紹介します。
南インドのローカル料理と実勢価格
バンガロールは南インドに位置し、北インドとは料理の系統が異なります。大きな違いが主食で、南インドはお米が中心、北インドはチャパティ(小麦の薄焼きパン)が中心です。バンガロールでは毎食お米が食べられるので、日本人にとってはなじみやすい食文化といえます。
朝ごはんの定番(ティファン)
南インドには「ティファン」と呼ばれる軽食の文化があり、朝食の選択肢がとにかく豊富です。どれも米や豆が主役であっさりしているため、朝から重すぎません。
| 料理 | 価格の目安 | どんな料理か |
|---|---|---|
| イドリー(イディリー) | 50 ルピー以内 | 米と豆の生地を発酵させて蒸した、ふわふわの蒸しパン。油を使わずあっさりしていて、朝いちばんの胃にやさしい一品です |
| ドーサ | 50 ルピー程度 | 米と豆から作る生地を薄く焼いたもの。外はパリッ、中はもちっとした食感で、赤いソースと白いソースをつけて食べます |
| ワダ(メドゥワダ) | 50 ルピー以内 | 豆の生地をドーナツ状に揚げたもの。外は香ばしく中はふんわり。イドリーと一緒に頼むのが定番の組み合わせです |
| ポンガル | 50〜80 ルピー | 米と豆を柔らかく炊いた、お粥のような朝食。胡椒とギー(バター)の風味で、辛いものが苦手な方でも食べやすい味です |
| ウプマ | 50〜80 ルピー | セモリナ粉を野菜と一緒に炒め蒸しにした朝食。ほんのり塩気があり、日本人には雑炊のような感覚で食べられます |
| ウッタパム | 60〜100 ルピー | ドーサの生地を厚めに焼き、玉ねぎやトマトをのせたもの。見た目も味もお好み焼きに近く、朝から食べ応えがあります |
昼・夜の定番と飲みもの
| 料理 | 価格の目安 | どんな料理か |
|---|---|---|
| サウスインディアンミールス | 70〜80 ルピー | 数種類のカレーとご飯が一皿にのる、お昼の定食のようなセット。安くたっぷり食べられるうえ、店によってはおかわりもできます。現地の日本人スタッフも週1回以上は食べている定番です |
| ビリヤニ | 店により幅あり | 羊肉・鶏肉・魚・野菜とスパイスを米と一緒に炊き込んだ料理。日本の炊き込みご飯に近い立ち位置です |
| バターチキンカレー | 店により幅あり | トマトとバターの濃厚なカレー。辛さが控えめで日本人の口によく合い、バンガロールのレストランでも定番メニューです |
| タンドリーチキン | 店により幅あり | スパイスとヨーグルトに漬け込んだ鶏肉を、タンドールという釜で焼いた料理 |
| ラッシー | 50〜100 ルピー | ヨーグルトベースの飲み物。甘いものと塩味のものがあり、辛い料理のあとに頼むと口の中がすっと落ち着きます |
| ライムソーダ | 40〜80 ルピー | ライムを搾った炭酸水。甘いものと塩味のものがあり、暑い日やスパイスの効いた料理のあとにぴったり。安くて美味しい定番の一杯です |
| チャイ | 10〜30 ルピー | スパイスの入ったミルクティー。朝に飲むことが多く、ティファンと一緒に一杯というのが定番です。街角の屋台からカフェまでどこでも飲めて、勉強の合間の休憩にも欠かせません |
| グラブ・ジャムン | ミールスに付くことも | 「世界一甘い」とも言われるお菓子。揚げたドーナツを砂糖蜜に漬けたようなデザートです |
ドーサが 50 ルピー、ミールスが 70〜80 ルピー。日本円にすると 100〜150 円ほどで、しっかりした一食が食べられます。この物価の安さが、インド留学の生活費を押し下げている大きな要因です。
おすすめのストリートフード
インドの食文化の面白さが凝縮されているのが、街角の屋台です。数十ルピーで買えるものばかりなので、学校帰りや街歩きの途中にふらっと立ち寄れます。
| 料理 | 価格の目安 | どんな料理か |
|---|---|---|
| モモ | 50〜120 ルピー | 小さな肉まんのような蒸し餃子。ベジ・ノンベジの両方があり、マヨネーズや辛いソースをつけて食べます。しっかり蒸してあるのでお腹の心配も少なめで、小腹が空いたときの定番です |
| パニプリ | 1 皿 15〜30 ルピー | 一口サイズの揚げた皮に穴をあけ、スパイスの効いた冷たい水と具を詰めて一気に頬張るもの。インド全土でいちばん人気のストリートフードです |
| マサラプリ | 30〜60 ルピー | バンガロール名物のチャート(軽食)。砕いたプリに白えんどう豆の煮込みをかけ、玉ねぎ・トマト・セウをのせた一皿です |
| ゴビ・マンチュリアン | 50〜200 ルピー | カリフラワーを揚げて甘辛いソースで絡めた中華風の料理。バンガロールの若者に絶大な人気があります |
| カティロール(エッグロール) | 60〜150 ルピー | パラタ(薄焼きパン)で肉・卵・野菜を巻いたインド版のラップサンド。片手で食べられるので、移動中の食事にも便利です |
| ジャレビ | 20〜50 ルピー | 渦巻き状に揚げた生地をシロップに漬けた甘いお菓子。揚げたてを買えるのが屋台ならではです |
バンガロールで有名なのがVV プラムのフードストリート(通称ティンディ・ビーディ)です。屋台がずらりと並び、10 ルピー程度から食べ歩きができます。留学生同士で出かけるにもちょうどよい場所です。
正直に言うと、お腹を壊す原因の多くはここです
楽しい一方で、正直にお伝えしておきます。実際にお腹を壊す留学生の多くは、ストリートフードに挑戦したときか、衛生環境が少し怪しい、ローカルすぎるレストラン(地元の人には人気)に入ったときです。
インド料理は本当に美味しいので、慣れてくるといろいろなものを食べてみたくなります。その気持ちが出てくる頃が、いちばん油断しやすいタイミングです。
挑戦するなら、モモのように蒸してあるもの、その場で揚げているものを選ぶ。作り置きに見えるものは避け、お肉はしっかり火が通っているかを確認する。そして体調の良い日に、少しずつ試す — これだけでかなり違います。
マクドナルド・KFC — インドのファーストフード
マクドナルド、KFC、バーガーキングはインドにも進出しています。ただし日本とは決定的に違う点があります。牛肉のメニューが一切ありません。ヒンドゥー教で牛が神聖な存在とされているためで、パティはチキンかベジタリアン用のものになります。
マクドナルド
ビッグマックにあたる位置づけが「チキンマハラジャマック」です。スパイシーチキンバーガーなど、辛めのメニューも揃っています。ポテトやナゲットは日本とほぼ同じ味です。実際に注文した例では、チキンマハラジャバーガーのセットにナゲット 9 ピースを付けて合計 575 ルピーでした。
注文はタッチパネルが主流で、最初にveg か non-veg かを選ぶ画面が出てくるのがインドらしいところです。店員が私服で働いていることがあったり、Google マップのレビュー投稿をお願いされたりと、接客の空気も日本とは少し違います。
KFC・バーガーキング
KFC はフライドチキンが主力で、ビリヤニと組み合わせたメニューがあるのがインドならでは。バーガーキングもチキンバーガーをインドの味覚に合わせて調整しており、どの店にもインド限定メニューがあります。日本にはない味を試せるのは、留学中の楽しみのひとつです。
中華・イタリアン・韓国・日本食 — 多国籍な選択肢
中華・タイ料理
中華料理店はとても多く、インド風にアレンジされたものから本格的な店まで幅広く選べます。炒飯や焼きそば系のメニューは、辛い料理が続いたときの逃げ道として重宝します。タイ料理の店もあり、アジアの味に困ることはありません。
イタリアン・ピザ
イタリアンも一般的で、とくにピザの店は街のあちこちにあります。デリバリーも普及しているため、住まいで手軽に頼めるのも便利です。パスタを出すカフェも多く、勉強のあとに軽く食べたいときの選択肢になります。
韓国料理・日本食
バンガロールにはサムスン、LG、ヒュンダイ、KIA といった韓国企業が進出しており、韓国人コミュニティが形成されています。その結果、本格的な韓国料理店が複数あるのがこの街の面白いところです。
- Dam's Kitchen— カマナハリ地区の住宅街にある韓国人経営の店。カット済みのキムチが 1 キロ 1000 ルピーで買えます
- Arirang Korean Restaurant— カマナハリメインロード沿い。1 階にコリアンスーパーが併設されていて、韓国のりなども手に入ります
メニューはポッサム(茹でた豚肉を野菜で包むもの)、ジョクバル(豚足の煮込み)、焼肉(2 人以上から)、ビビンバなど。日本食レストランもあり、ランチは 1300 円ほどから(2024 年時点)。日本の味が恋しくなったときの逃げ道があるのは、長期滞在では想像以上に心強いものです。ただし店選びにはコツがあるので、後述の食トピックスもあわせてご覧ください。
飲みもの — 水・ソフトドリンク・お酒
飲みものは日本と比べてかなり安いのが実感です。毎日買うものなので、この差は生活費にそのまま効いてきます。
- ペットボトルの水: 1 リットルで 20 ルピー前後(約 35〜40 円)— 500ml なら 10 ルピー前後。水道水は飲めないので毎日買うことになりますが、負担になる金額ではありません
- コーラなどの炭酸飲料: 750ml のペットボトルで 40 ルピー前後(約 70 円)— 日本より明らかに安く、カフェやレストランで頼んでも数十ルピー程度です
- ライムソーダ: 40〜80 ルピー(約 70〜145 円)— ライムを搾った炭酸水。安価なうえに美味しく、暑い日や辛い料理のあとの定番です
- チャイ: 10〜30 ルピー(約 20〜55 円)— 朝に飲むことが多い一杯です。街角の屋台でもカフェでも飲めるので、朝ごはんのお供にどうぞ
そしてバンガロールにはジュース屋さんがとにかく多く、その場で搾りたてのフレッシュジュースが安く飲めます。マンゴー、ザクロ、スイカ、サトウキビなど、日本ではなかなか味わえない種類が並ぶのも楽しいところです。
店構えは見た目こそ少し雑然としていますが、それでお腹を壊すことはありません。実際、留学生も日常的に利用しています。街歩きの途中に一杯、というのがバンガロールらしい過ごし方です。
お酒では、ビールが安くて美味しいのがインドの魅力です。キングフィッシャーなどの定番銘柄は、酒販店で 650ml 瓶が 140〜190 ルピーほど(約 250〜350 円)。軽くてすっきりした飲み口で、スパイスの効いた料理によく合います。バーやレストランではもう少し値段が上がりますが、それでも日本の感覚からすれば手が届きやすい価格帯です。バンガロールはクラフトビールのパブが多い街としても知られています。
なお、お酒は州ごとにルールが異なり、販売できる日や時間、購入できる年齢に決まりがあります。現地のスタッフに確認してから楽しんでください。
バンガロールならではの食トピックス
牛肉のステーキが食べられる街
「インドでは牛肉が食べられない」と思われがちですが、バンガロールは他の都市より牛肉が手に入りやすい街です。Millers 46 Steak House & Bar や Portland Steakhouse & Cafe といったステーキハウスがあり、留学生から駐在員まで通っています。日本なら 100g あたり数千円する部位が2,000 円以内で楽しめるのは、この街ならではです。詳しくは姉妹メディアのバンガロールのステーキ事情をご覧ください。
竹で炊く「バンブービリヤニ」
南インドの珍しい料理がバンブービリヤニです。バスマティライスにスパイスと鶏肉やマトンを詰め、竹の筒ごと蒸し上げる調理法で、竹を割った瞬間に立ちのぼる香りが格別。提供している店は多くないため、週末のちょっとした贅沢にぴったりです。土日祝は混み合うので、早めの時間かテイクアウトがおすすめです(バンブービリヤニの記事)。
「日本食」を名乗る店には要注意
インドには日本食を掲げているものの、日本人が知る味とはまるで別物というお店がたくさんあります。実際に見かけるのは、こんな料理です。
- カツ丼のはずが、スープの中にカツと丼の具が浸っている
- ラーメンが、ただ辛いだけで旨みがない
- ラーメンだと思って頼んだら、麺がうどん
話のネタとしては面白いのですが、日本の味が恋しくて入った日にはがっかりします。バンガロールで本当の日本食を食べたいなら、M.G.ロード(マハトマ・ガンジー・ロード)周辺へ。日本人駐在員も通う、きちんとした日本食のお店が集まっているエリアです。
1日あたりの食費の目安
ローカル料理中心にすれば、1 日の食費は数百ルピーで収まります。留学生の生活費全体では1 日 600〜1200 ルピーほど(2025 年想定)が平均で、これは定期的な外食やカフェを含んだ金額です。インド料理中心に節約すれば 1 日 500 ルピー以内も可能で、住まいで朝食・夕食が出る場合はさらに抑えられます。
費用全体の内訳は費用まとめにまとめています。支払いは現金よりもキャッシュレスが主流なので、スマホ・通信・お金ガイドもあわせてご覧ください。
食事で気をつけたいこと
水は買う。気をつけるのは「火の通り」
水道水は飲めません。ミネラルウォーターは 20〜30 ルピー(約 40〜60 円)で買えるので、必ず購入したものを飲んでください。
いちばん注意したいのはお肉の火の通りです。お腹を壊す原因の多くはここにあり、チキンやマトンにしっかり火が通っているかを確認するだけで、リスクはぐんと下がります。屋台も、油で揚げたものなら比較的安心です。
なお生野菜は、いまはそれほど神経質になる必要はありません。衛生環境の良さそうなレストランであれば問題なく食べられますし、スーパーやお店で買う野菜も同様です。ただし慣れない香辛料でお腹の調子を崩すことはあるため、日本から胃薬・整腸剤を持参することをおすすめしています。詳しくは衛生・健康ガイドと持ち物リストへ。
なお、「インドでは手で食べるのでは?」と心配される方がいますが、どんなレストランでもスプーンは用意されており、手で食べなければならない店はほとんどありません。もちろん、現地の人にならって手で食べてみるのも楽しい体験です。ウエットティッシュは現地であまり売られていないため、持参すると重宝します。食後のコーヒー文化についてはバンガロールのコーヒーの記事で紹介しています。
食事のよくある質問
01毎日カレーばかりになりませんか?▼
なりません。バンガロールは世界中から人が集まる国際都市のため、韓国料理・中華・イタリアン・日本食などのレストランが揃っています。マクドナルドやKFCなどのファーストフードもあります。実際の留学生も、ローカル料理と多国籍料理を組み合わせて食べています。
02辛いものが苦手でも大丈夫ですか?▼
大丈夫です。そもそもインド料理は辛いものばかりではなく、辛くない食べ物も多くあります。イドリーやドーサ、ポンガルといった南インドの朝ごはんはあっさりした味つけですし、バターチキンカレーのようにマイルドで日本人の口に合うメニューも定番です。注文時に辛さを抑えてもらうこともできます。中華・イタリアン・韓国料理・日本食やファーストフードも選べるため、辛さが理由で困ることはほとんどありません。
03屋台の食べ物は食べても平気ですか?▼
油で揚げたものは比較的安全とされています。いちばん気をつけたいのはお肉の火の通りで、チキンやマトンにしっかり火が通っているかを確認してください。生野菜については、いまはそれほど神経質になる必要はなく、衛生環境の良さそうなレストランなら問題ありません。スーパーやお店で買う野菜も同様です。水道水は飲まず、市販のミネラルウォーター(20〜30ルピー)を購入してください。詳しくは衛生・健康ガイドで解説しています。
04食費は1日どのくらいかかりますか?▼
ローカル料理中心なら1日あたり数百ルピーで収まります。留学生の生活費全体の平均は1日600〜1200ルピーほど(2025年想定)で、これは定期的な外食や1日1回のカフェを含んだ金額です。
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