
インドでIT留学はどう? — AI時代の留学の選び方
「IT大国インドでプログラミングを学びたい」— 現地のITスクールがどんな場所かを紹介したうえで、AIが普及したいま何に留学費用を使うべきかを一緒に考えます。
最終更新日: 2026-08-03
はじめに: 私たちの現在の考え
「IT 大国インドでプログラミングを学びたい」というご相談をいただくことがあります。バンガロールが世界的な IT 都市であることを考えれば、とても自然な発想だと思います。
そのうえで、現在の私たちの考えを正直にお伝えします。プログラミングの習得そのものを目的にするなら、いまは日本で学ぶほうが時間と費用の面で効率的ではないか— というのが率直なところです。この記事では、現地の IT スクールがどんな場所かを紹介したうえで、なぜそう考えるのかを説明します。読んだうえでどう判断されるかは、もちろんご自身次第です。
現地のITスクールはこんな場所
まず、実際に留学生が通った現地スクールの様子から。バンガロールの 4 階建てビルの 2 階にあり、語学学校とは違って通っているのは主にインド人です。日本人留学生は時期によりますが、2〜3 人ほどでした。
- 初心者には Python が推奨される
- 月曜〜金曜が授業、土日は休み
- 1 日 1 コマ・1 時間。英語での一対一指導
- 宿題は 1 問程度と軽く、授業外の時間は自習に充てる
- 環境構築は初回授業で講師がサポートしてくれる
- 生徒は小学生から社会人まで幅広く、フレンドリーな雰囲気で交流もある
英語で技術を教わり、習熟度に応じて個別に対応してもらえる — 環境としては悪くありません。ただ、ここで注目したいのは1 日 1 時間で、残りは自習という構造です。
AIの普及で変わったこと
この数年で、プログラミングの学び方は大きく変わりました。ChatGPT をはじめとする生成 AI の登場で、コードを書く作業の多くが自動化され、分からないことを質問すればその場で答えが返ってくるようになっています。
産業の側でも変化が起きています。経験の浅いプログラマーが担っていた作業が AI に置き換わりつつあり、米国を中心に人員削減の動きも見られます。エンジニアという仕事がなくなるという話ではありませんが、「一通り書けます」だけでは差がつきにくくなったのは確かです。
この記事を書いているのは
インド留学プラスのスタッフには、現役の IT エンジニアとして働きながら留学エージェントを務めている者がおり、インドでの IT 留学も経験しています。技術の世界を否定したいわけではなく、むしろ中にいるからこそ、いまの変化を踏まえてお伝えしたいと考えています。
同じ費用と時間を、何に使うか
留学は、決して安い買い物ではありません。数十万円の費用と、まとまった期間を投じることになります。だからこそ「その投資で何が得られるか」を冷静に見ておきたいところです。
プログラミングの基礎習得は、日本語の教材やオンライン講座が充実しており、AI に質問しながら独学で進めることもできます。わざわざ渡航費と滞在費をかけなくても手に入るものになってきた、というのが正直な実感です。
一方で、AI が代わりにやってくれないものもあります。会話の中のニュアンスを読み取ること、その場の空気を感じ取ること、相手が本当は何を求めているのかを汲むこと — こうした力は、人と関わる時間の中でしか育ちません。海外で暮らし、言葉の通じにくい相手と関係を作る経験は、まさにそこに直結します。
それでもインドに来る価値があるとしたら
では、IT に関心のある人がインドに来る意味はないのか — そんなことはありません。私たちが価値があると考えるのは、次の 2 つです。
1. 英語で技術を学び、議論できる力
技術情報の一次情報は、ほとんどが英語です。ドキュメントを読み、海外のエンジニアと議論し、英語で技術の話ができること — これは日本にいるだけでは身につきにくく、しかも AI が肩代わりしてくれる部分でもありません。技術力に英語が加わると、希少性は一気に上がります。
2. IT 大国の熱気を体感すること
バンガロールは「インドのシリコンバレー」と呼ばれ、世界中の企業と人材が集まっています。同じ屋根の下で暮らす住人にエンジニアがいることも珍しくありません。その空気の中で毎日を過ごす経験は、教材からは得られないものです。街の様子はバンガロール留学ガイドで紹介しています。
エンジニアを目指す方への提案
それでもエンジニアとして生きていきたいという方には、こうお伝えしています。技術は日本で徹底的に磨き、英語は英語として別に取りにいく— この組み合わせが、いまのところ最も費用対効果が高いのではないか、と。
実際に、インドでの経験を土台にキャリアを築いた方もいます。インドの企業で営業を経験したのち、日本に戻ってエンジニアに転身し、外資系企業でブリッジ SE として年収 1000 万円に到達した方の話はインドで働く日本人インタビューに収録しています。技術と英語、そして異文化での経験が重なったときに何が起きるかの一例です。
英語留学の中身は英語留学のリアル、現地就職という選択肢はインド就職ガイドをご覧ください。IT に関心がある方のご相談も歓迎です。お問い合わせまたは LINE から、率直なところをお聞かせください。
IT留学のよくある質問
01インドのITスクールに通うこと自体はできますか?▼
できます。バンガロールにはITスクールがあり、英語での一対一指導を受けられます。ご希望があれば情報提供は可能です。ただし現在、私たちが積極的におすすめしているのは英語留学のほうです。理由はこの記事で説明しています。
02プログラミングは学ばなくていいということですか?▼
そうではありません。プログラミングの学習自体には価値があります。お伝えしたいのは「学ぶ場所」の話で、基礎の習得については日本語の教材やオンライン学習が充実している日本のほうが、時間と費用の面で効率的だと考えています。
03IT企業への就職を目指すなら、英語留学は遠回りになりませんか?▼
むしろ近道になる場合があります。技術力を持つ人は多くいますが、そこに英語が加わると希少性が一気に上がります。インドのIT企業と関わる仕事や、外資系でのブリッジ役など、英語ができることで開ける道は確実にあります。
04バンガロールのIT産業を見てみたいのですが。▼
それは留学の目的として十分に成立します。バンガロールは「インドのシリコンバレー」と呼ばれ、世界中の企業が拠点を置いています。英語を学びながらその熱気の中で暮らすこと自体が、日本にいては得られない経験です。
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