INDIA STUDY PLUSインド留学プラス

日本人が少ない語学留学先はどこか — 数字で見る「英語漬け」の実際

「日本人が少ない環境で英語漬けになりたい」— よくいただくご相談です。学校選びで調整する方法と、そもそも日本人の少ない国を選ぶ方法。どちらが確実なのかを、公的統計の数字から考えます。

最終更新日: 2026-08-11

SUMMARY

この記事の結論

「日本人が少ない学校」を探すより、「日本人が少ない国」を選ぶほうが確実です。学校単位の日本人比率は時期とその年の申込状況で変わりますが、国単位の差は公的統計で確認でき、年ごとに大きくは動かないためです。

メリット

  • 日本語に逃げられない環境が、学校選びの努力なしに手に入る
  • 放課後と休日という、留学のなかで最も長い時間を英語で使える
  • 日本人向けに最適化されていない教室で、多国籍の英語に触れられる
  • JASSO・外務省の統計で「どの国に日本人が少ないか」は事前に確認できる

デメリット・注意点

  • 日本人の友人がいる安心感は得にくい。最初の1〜2週間はきつい
  • 日本人が少ない理由が「学校の質が低いから」の場合もある(国単位と学校単位は別の話)
  • 日本語の体験談・口コミが少なく、渡航前の情報収集に手間がかかる
  • 日本人の数だけでは英語は伸びない。授業外で使う時間をどう作るかが本体

結論: 学校で探すより、国で選ぶほうが確実

「日本人が少ない語学学校」で検索すると、学校を絞り込む検索ページが並びます。ただ実際に調べていくと、学校単位の日本人比率は約束されたものではないことに気づきます。比率はその年の申込状況で動き、日本の大学が長期休暇に入る 2〜3 月と 7〜9 月には、同じ学校でも日本人が一気に増えます。

一方で、国単位の差は公的統計で確認でき、しかも年ごとに大きくは動きません。日本人がそもそも行かない国では、学校を選ぶ努力をしなくても日本人が少ない状態になります。この記事では、その差を数字で確認していきます。

先にお断りします — 国によって、この記事の情報の精度は違います

インド留学プラスは、インド・バンガロールに拠点を置き、現地に日本人スタッフが常駐している留学エージェントです。そのためインドについては、かなり精度の高い情報をお伝えできます。提携校の教室に誰がいるか、日本人がどの時期に来るか、街でどれだけ日本語に遭遇するか — 私たちが実際に見てきたことです。

この記事の中心になる国別の日本人留学生数(JASSO)と在留邦人数(外務省)は、日本側が公表している公的統計なので、どの国についても同じ精度で示せます。一方、学校単位の日本人比率(セブ島やマルタの状況など)は、公開資料の調査と、現地に関わりのある方へのヒアリングにもとづく情報です。しかも比率はその年の申込状況で動くため、確定値として扱えるものではありません。

そのうえで、「だからインドが一番」とは書きません。日本人が少ない環境にははっきりしたデメリットがありますし、日本人の多い留学先のほうが合う方もいます。両方書きます。

数字で見る — 日本人はどこへ留学しているのか

日本学生支援機構(JASSO)の「2024 年度 日本人学生留学状況調査」によると、その年に海外留学を開始した日本人学生は91,054。留学先の上位は次のとおりです。

留学先日本人学生数(2024 年度)
アメリカ12,627
オーストラリア9,329
韓国8,360
カナダ6,736
イギリス5,381
その他28,196

ここで注目していただきたいのは、インドが上位 10 か国に入っていないことです。個別の人数は公表されておらず、「その他」28,196 人の中に含まれています。

つまり、アメリカ留学の経験者は毎年 1 万人以上生まれているのに対して、インド留学の経験者は統計上の項目にすらなっていないということです。この差が、そのまま現地の教室で起きていることの説明になります。

出典: JASSO「2024(令和6)年度 日本人学生留学状況調査」

この統計が拾っていないもの

JASSO の調査は日本の大学等に在籍する学生が対象です。社会人の語学留学や、大学を経由しない個人での渡航は含まれていません。したがって「インドに留学する日本人がゼロに近い」という意味ではなく、大学生の留学先として見たときに統計に表れる規模ではない、というのが正確な読み方です。

在留邦人数 — 街にどれだけ日本語があるか

留学中に日本語を使ってしまうかどうかは、教室の中だけでは決まりません。街に日本人コミュニティがあるか、日本語で入れる店があるかも効いてきます。そこで見ておきたいのが在留邦人数です。

在留邦人数
インド8,102
タイ70,421
中国97,538

インドは8,102 人で、タイの 70,421 人、中国の 97,538 人と比べて1 桁少ない水準です。国土面積と人口を考えると、密度としてはさらに小さくなります。

留学先のバンガロールに限ると、暮らしている日本人はおよそ 1,200〜1,500 人。デリーに次いでインド国内 2 番目の規模です。日本企業の進出が多いため生活情報は得やすい一方、街で日本語に遭遇する機会はほとんどありません。都市の詳細はバンガロール留学ガイドにまとめています。

出典: 外務省「海外在留邦人数調査統計」(2024年10月1日現在)

「日本人が少ない学校は不人気校」という指摘

このテーマを調べていると、「日本人が少ない学校は、単に人気がないから少ないのだ」という指摘に必ず行き当たります。留学エージェントが書いた記事にも、この趣旨のものがあります。

これは、学校単位の話としては当たっています。日本人向けの案内が整っていない、授業の評判が芳しくない、日本のエージェントが送客をやめた — そうした理由で日本人が減っている学校は実在します。日本人がいない理由を確かめずに「少ないから良い学校だ」と考えるのは危険です。

ただし、国単位では前提が変わります

インドの語学学校に日本人が少ないのは、学校の評価が低いからではありません。そもそも日本からインドへ留学する人が少ないからです。前章の JASSO の統計と在留邦人数が、その理由をそのまま示しています。

実際、インドの語学学校には日本人以外の留学生が集まっています。インド教育省の全国高等教育調査(AISHE 2023-24)によると、インドの高等教育機関で学ぶ外国人留学生は173 か国から 58,134 人。受け入れが最も多い州はカルナータカ州(7,914 人)で、バンガロールはその中心都市です。日本人が少ないだけで、留学生そのものが少ないわけではありません。

学校単位で確かめるべきこと

国で絞ったあとでも、学校選びの確認は必要です。授業が予定どおり行われるか、講師が指導のトレーニングを受けているか、生徒がどの国から来ているか。インドには公的な語学学校の認証制度が整っておらず、学校ごとの差が大きいのが実情です。私たちが提携校を絞っている理由と、選び方の基準はインド語学留学の学校選びにまとめました。

学校単位で調整する方法と、その限界

日本人の多い国に留学する場合でも、学校選びで比率を下げることはできます。一般的に使われている方法は次のとおりです。

限界は 2 つあります

ひとつは、比率が申込状況で動くことです。渡航の半年前に確認した数字が、入学時にそのままとは限りません。セブ島の語学学校には日本人比率が 60% を超える学校もあり、多国籍な学校との差が非常に大きいのが実情です。選択を誤ると、授業以外の時間はほぼ日本語になります。

もうひとつは、学校の外までは調整できないことです。教室に日本人がいなくても、寮や街に日本人が多ければ放課後は日本語に戻ります。セブ島とインドの学び方・住環境の違いはセブ島留学とインド留学の違いで 1 対 1 で比較しました。

国別に見た日本人の多寡

主な留学先について、日本人の多寡を整理します。数字が公表されていない部分は「傾向」として書いており、断定はしていません。

留学先日本人実際のところ
フィリピン(セブ)多いアジアの語学留学で日本人が最も多い国。日本人比率が 60% を超える学校もある一方、多国籍な学校もあり学校選びで差が大きい
カナダ・オーストラリア多いJASSO の留学先で豪州 9,329 人・カナダ 6,736 人。日本人コミュニティが成立している都市が多い
マルタヨーロッパからの留学生が中心で日本人は比較的少ない。ただし近年は増加傾向で、6〜8 月のサマーシーズンは英語レベルによって日本人の多いクラスになることもある
マレーシア多民族国家で英語が通じ、費用も安いため留学先として選ばれ始めている。日本人在留者はクアラルンプールに集中
インド少ないJASSO の留学先上位 10 か国に入っておらず、在留邦人も 8,102 人。語学学校のクラスに日本人がひとりもいないことは珍しくない

マルタは「日本人が少ないヨーロッパの留学先」として紹介されることが多い国ですが、注目が集まったことで日本人留学生は以前より増えています。とくに 6〜8 月のサマーシーズンは、英語レベルによって日本人の多いクラスになることがあると各社が案内しています。「少ない」とされている国も、時期によって状況が変わるということです。

留学先を決めるときは、日本人の多寡だけで判断しないでください。同じ「国選び」でも見る角度が違う記事を用意しています。アジア 3 か国を実額で比べたものはアジアで英語留学するならどこか、英語圏以外という枠組みでの整理は英語圏以外で英語留学はできるのか、費用を総額で比べたものは語学留学が安い国はどこかにまとめました。

日本人が少ない環境のデメリット

ここは正直に書きます。日本人が少ない環境には、はっきりした代償があります。

1. 最初の 1〜2 週間はきつい

授業も生活も英語で、雑談の輪にすぐ入れるわけでもありません。日本語で愚痴を言い合える相手がいないというのは、想像以上に効いてきます。日本人の友人がいる安心感は、得にくくなります。

2. 日本語の情報が少ない

日本人が少ない国は、日本語の体験談も口コミも少なくなります。渡航前に「実際どうなのか」を調べる手間が増え、判断材料も限られます。これは検討段階での明確なデメリットです。

3. 日本人の数だけでは、英語は伸びない

いちばん誤解されやすい点です。英語が伸びる量は、おおまかにいえば授業時間 × 授業外で英語を使う時間で決まります。日本人が少ないことは、後者を確保しやすくする条件にすぎません。周囲に日本人がいなくても、部屋にこもってしまえば同じことです。

実際に半年間インドで学んだ留学生は、1 日 4 時間の授業に加えて、住まいでの 友人との会話に毎日およそ 2 時間を使っていました。これは意識して確保した時間ではなく、共有スペースで自然に発生した時間です(牧田さんの体験談)。日本人の少なさより、そういう時間が生まれる住まいかどうかのほうが効きます。

インドの場合 — クラスに日本人がいないことも

私たちが受け入れているバンガロールの語学学校では、アフリカ・中東・アジア各国からの留学生が中心で、クラスに日本人がひとりもいないことは珍しくありません。学校選びで努力した結果ではなく、日本人がそもそも少ないという構造からそうなっています。

インドにはもうひとつ、この文脈で効いてくる特徴があります。インド人同士も、英語で話すことです。インドは憲法第 8 付則に 22 の指定言語を持つ多言語国家で、とくに南インドではヒンディー語が通じにくいため、出身州の違う人どうしの共通語が英語になります。つまり街に出ても英語が機能します。この仕組みはインド英語留学のリアルで解説しています。

大事なのは「日本人がいないこと」より「誰がいるか」です

ここまで日本人の数を見てきましたが、日本人がいないこと自体に価値があるわけではありません。価値があるのは、代わりに誰と英語を話すことになるかです。

インドの高等教育機関には173 か国から留学生が集まり、インド国内だけでも憲法が定める指定言語は 22 あります。タミル語話者の英語、カンナダ語話者の英語、ナイジェリアから来たクラスメイトの英語 —毎日、違う訛りの英語を浴び続けることになります。

これは、いまの時代にそのまま効く能力につながります。英語を共通語として研究する分野では、世界の英語使用者のうち母語話者はおよそ4 人に 1 人とされています。仕事で対峙する英語の大半は、ネイティブではない人の英語です。そして音声知覚の研究では、複数のアクセントに触れた学習者だけが、訓練で一度も聞いていない訛りまで理解できるようになったと報告されています。同じ発音を聞き続けても、この力は育ちません。

日本人が少ない環境を探している方の多くは「英語を話す量を増やしたい」と考えていますが、実は聞く力のほうに、より大きな差が生まれます。研究と公的統計にもとづく詳しい検証はインドで英語留学するメリットにまとめました。

ただし、住まいの選び方次第では同じことが起きます

日本人が少ない国に行っても、日本人向けに用意された住居に日本人だけで暮らせば、放課後は日本語になります。私たちがソーシャルレジデンス — 世界各国から来た社会人や学生が暮らす共同住宅をご案内しているのは、授業後の時間まで英語のままにするためです(なぜソーシャルレジデンスなのか)。

一方で、日本語のサポートがないという意味ではありません。バンガロールの留学エリアには日本人スタッフが常駐しており、体調不良や住まいのトラブルには日本語で対応します。「クラスメイトに日本人がいない」ことと「困ったときに頼れる人がいない」ことは、同時に選ぶ必要のない別々の話です。

日本人が少ないことは、キャリアの差にもなります

ここまでは英語環境の話をしてきましたが、日本人が少ないことにはもうひとつの意味があります。

JASSO の統計でインドが上位 10 か国に入っていないということは、裏を返せばインド留学の経験者がほとんど存在しないということです。アメリカ留学の経験者は毎年 1 万人以上生まれますが、インドから帰ってきた人には、就活の会場でも社内でもまず出会いません。

「誰も行っていない国」と「誰もが注目している国」が一致しています

ここが重要な点です。日本人が行かない国が、そのまま世界から関心を持たれていない国であれば、経験の価値も限られます。しかしインドは逆です。

つまり、企業がこれから人を送り込もうとしている国を、まだ誰も行っていないうちに自分の目で見てきた— という位置に立てるということです。ニュースで読んだ知識と、街を歩いて現地の人と英語で話した経験は、面接の場でまったく別物として扱われます。

欧米やフィリピンへの留学は「経験して当たり前」になりました。だからこそ留学したこと自体は評価されにくくなっています。一方でインド留学は、「なぜインドを選んだのか」から必ず話が広がります。同じ費用と期間を使うなら、話が続く経験を選ぶという考え方もあります。

ただし、行けば評価されるという話ではありません

ここは正直に線を引かせてください。インドに行ったという事実だけで内定が出ることはありません。評価されるのはそこで何を見て、何を考えたかを自分の言葉で語れる場合だけです。履歴書に一行足すことが目的なら、どの国へ行っても同じ結果になります。

また、日印間の人材交流ロードマップは主眼がインド人材の日本への受け入れにあり、日本人のインド留学を支援する施策ではありません。「日本政府が後押ししている」と書くのは飛躍なので、そう書きません。事実として言えるのは、日印間の往来が国家目標として設定されているということです。

キャリアの観点をさらに詳しく知りたい方はインドで英語留学するメリットの「インドで学ぶこと自体が、キャリアの材料になる」の章を、留学後にそのまま現地で働く選択肢についてはインド就職ガイドをご覧ください。

向いている人・向いていない人

日本人が少ない環境が向いている人

日本人が多い留学先のほうが合う人

迷っているなら、目的から逆算してください

日本人の少なさは目的ではなく手段です。帰国後に何をしたいのか、いま自分に足りないのは input なのか output なのか — そこから考えると、選ぶべき留学先は絞られます。お話をうかがった結果、日本人の多い留学先のほうが合うと判断すればそうお伝えします。インドの英語環境について詳しくはインド英語留学のリアル、提携している学校は語学学校のページをご覧ください。ご相談はお問い合わせ・LINE で受け付けています。

よくある質問

01日本人が少ない語学学校を選べば、英語は伸びますか?

日本人の数は「日本語を話さずに済む確率」を上げるだけで、それ自体が英語力を上げるわけではありません。伸びるかどうかは、授業時間と授業外で英語を使う時間の掛け算で決まります。ただし日本人が多い環境では、放課後と休日がまるごと日本語になりやすく、掛け算の片方がゼロに近づきます。日本人の少なさは「英語を使う時間を確保しやすくする条件」だと考えてください。

02日本人が少ない学校は、人気がないから少ないのではありませんか?

そういう学校もあります。日本人向けの案内が整っていない、日本のエージェントが送客していない、といった理由で日本人が少ないケースです。ただし「日本人が少ない国」は事情が違います。インドの語学学校に日本人が少ないのは学校の質の問題ではなく、そもそも日本からインドへ留学する人が少ないからです。学校単位の話と、国単位の話は分けて考える必要があります。

03日本人が少ない国はどこですか?

JASSO の 2024 年度調査では、日本人学生の留学先はアメリカ 12,627 人、オーストラリア 9,329 人、韓国 8,360 人、カナダ 6,736 人、イギリス 5,381 人が上位です。インドは上位 10 か国に入っておらず、個別の人数も公表されていません。在留邦人数で見てもインドは 8,102 人で、タイの 70,421 人、中国の 97,538 人と比べて 1 桁少ない水準です。

04日本人がいないと、困ったときに相談できないのでは?

そこは分けて考えてください。日本人の留学生が少ないことと、日本語のサポートがないことは別です。インド留学プラスはバンガロールの留学エリアに日本人スタッフが常駐しており、体調不良や住まいのトラブルには日本語で対応します。「クラスメイトに日本人がいない」状態と「困ったときに日本語で頼れる人がいない」状態は、同時に選ぶ必要はありません。

05日本人が少ない環境は、最初きつくないですか?

正直にお伝えすると、最初の 1〜2 週間はきついはずです。授業も生活も英語で、雑談の輪にすぐ入れるわけでもありません。ただ、そこを越えると日本語に戻る選択肢がないぶん切り替えが早くなります。不安が大きい方には、まず 2 週間の短期で試してから期間を延ばすご提案もしています。

留学のお問い合わせはこちらから↓

「まずは話を聞いてみるだけ」も歓迎です。

LINEで相談する